リヨセル繊維の製造工程

2023/12/08 09:38

リヨセル繊維の製造工程


1.化学的脱リグニン


リヨセル繊維の原料は通常、天然木材パルプなどのセルロース材料であり、最初に化学的脱リグニン処理を行う必要があります。化学的脱リグニンとは、木材からリグニンなどの非セルロース成分を化学的方法で除去することを指し、主に脱リグニンには酸化亜鉛や酸化ナトリウムなどのアルカリ性物質を使用します。このステップの目的は、原料から非セルロース系不純物を除去し、その後のセルロース再生プロセスの効率と繊維品質を向上させることです。


2.セルロース再生


化学的脱リグニン処理後、セルロース原料はセルロース再生プロセスを実行できます。セルロースの再生とは、処理された原料中のセルロース分子を溶媒に再溶解してセルロース溶液を形成することを指します。一般的に使用される溶媒は主にアンモニアと N-メチルモラミンであり、アンモニアは最も初期に使用された溶媒です。セルロース原料を添加後、温度、圧力などを調整することでセルロース分子を徐々に溶解させ、セルロース溶液を形成します。


3.繊維形成


リヨセル繊維のセルロース再生溶液を濾過、脱水した後、繊維形成に加工することができます。繊維形成には主に湿式紡糸と乾式紡糸の 2 つの方法があります。湿式紡糸は、空気流と張力の作用下でセルロース溶液を微細孔から噴出させて繊維を形成するプロセスです。乾式紡糸とは、セルロース溶液を一定温度で脱水して乾燥した固形繊維にし、その後延伸、熱固定等の加工を施して繊維を形成する方法です。後処理などの工程を経て、最終的にリヨセル繊維製品を製造することができます。


リヨセル繊維の製造プロセスは比較的複雑であり、セルロース再生のプロセス制御が比較的重要です。一般に、リヨセル繊維の製造プロセスは、化学的脱リグニン、セルロース再生、繊維形成の 3 つのステップに分かれています。高品質のリヨセル繊維製品を生産するためには、原料の選択と処理、溶液の調製、加工プロセスの管理に細心の注意を払う必要があることに注意してください。


Production Process Of Lyocell Fiber